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2017年、モンゴルのGDP

その国の景気を測る指標にGDPがあります。

モンゴルの2017年の名目GDPは27兆1670億トゥグルグでした。

経済成長率は5.15%です。
日本の2017年度の経済成長率が1.7%なので、その成長率の高さがうかがえます。
またこれはIMFによる統計なので、中国のように「どこから引っ張り出した数字なのか分からない」というようなGDP成長率ではなく信頼できるでしょう。
(ちなみに中国の経済成長率は6.9%ですが信憑性が低い)

GDPには名目GDPと実質GDPの2つが存在します。

名目GDPは物価変動分も含めるのに対して、実質GDPは物価変動の影響を受けない、つまり実際の経済成長がどれくらいかを見るのは実質GDPの方がより正確ということです。

例えば、昨年1本100円のジュースを10本売るとすると1000円の売上となります。
今年は1本110円にジュースを値上げして同じく10本売れたとします。
今年は1100円の売上となり、去年に比べて売上は10%アップしたことになります。
これが名目GDPの計算です。
しかし、実質GDPでは物価変動の影響を受けませんので、値上げした10円は加味しません。
つまり、昨年も今年も売れたジュースは10本で同じです。0%。
経済成長率を見たい場合は、実質GDPを用いるのが一般的です。

さて、モンゴルの実質GDPはどのくらいかというと16兆8738億トゥグルグです。

この実質GDPと名目GDPからGDPデフレーターがわかります。
GDPデフレーター=名目GDP÷実質GDPで表され、1以上ならインフレ、1未満ならデフレということになります。

モンゴルのGDPデフレーターは1.61で、経済はインフレ状態です。
モンゴルのGDPは右肩上がりです。
10年前の2007年の名目GDPは6兆2851億トゥグルグだったので、この10年で実に4倍以上に膨らみました。
GDPデフレーターも2010年以降、1を上回っています。

市場原理では景気が良いと金利は上がり、景気が悪いと金利は下がります。
景気がいい時は企業も設備投資などしやすく資金需要が高まり金利が上がるからです。
景気が悪いとその逆ということです。

しかしそれも、1%が2%になるという程度です。
今でも銀行貸出金利が20%というモンゴルはどうなのでしょうか?
モンゴル政府は金利を抑制させる政策に舵を切っています。
しかし先に述べたように、モンゴルのGDPは右肩上がりとなっています。
景気が良くなっているのに金利は下がるのか?そもそも金利20%はおかしいんじゃないのか?そう首を傾げたくなる話です。
そこには複雑な事情があるようです。

まずモンゴルのマーケットがとても小さいこと。
そして金融機関の多くは政治家と繋がっていること。
やはり人間誰しも、金づるはそう簡単に手放しませんから高金利が続くのでしょうね。
あるモンゴル大手銀行の行員に「この高金利はいつまで続くの?」と訊ねたら、「中央銀行は金利を押さえたいけど、現実には当分続くんじゃないかな」と言っていました。

(データ元:世界経済のネタ帳)



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